17.ロコモティブシンドローム
2013.3.16(土)
ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)をご存じでしょうか?
今回はこのロコモティブシンドロームについて紹介したいと思います。
ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)は、骨、関節、筋肉といった運動器の働きが年齢を経るにしたがって衰え、「立つ」「歩く」といった日常動作が困難になり「要介護」や「寝たきり」になったり、そのリスクが高まった状態をさします。
ロコモの原因
①加齢
②生活習慣(運動不足・食習慣の乱れ)による体重の増加(肥満)
により
- バランス能力の低下
- 筋力の低下
- 骨や関節の病気 ※
が進行することによりロコモを引き起こします。
※「変形性関節症」「脊柱管狭窄症」「骨粗しょう症」はロコモになる三大疾病です。
現在介護予防の重要性が叫ばれています。要介護の主要な原因として「認知症」や「脳卒中」があげられますが、「関節の病気」「転倒による骨折」もその1つです。
そして、「関節の病気」「転倒による骨折」にロコモが大きくかかわっています。
立ったり、歩くといった日常動作を不自由なく行い、健康で充実した生活を送る為に「ロコモ」を防ぐことはとても重要になります。
7つのロコチェック ※「日本整形外科学会」より
- 片脚立ちで靴下がはけない
- 家のなかでつまずいたり滑ったりする
- 横断歩道を青信号で渡りきれない
- 階段を上るのに手すりが必要である
- 15分くらい続けて歩けない
- 2キロ程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
- 家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下しなど)
1つでもあてはまれば、ロコモである可能性があります。
ロコモ予防には開眼片足立ちやイスや机を利用してのスクワット、これ以外にも様々な方法が考えれていますが、ロルフィングもロコモ予防に役立つと個人的に考えています。
その理由としては、ロルフィングを受けて期待される効果としては「関節可動域の改善」「バランス感覚の向上」「身体が動きやすくなる」「慢性痛の改善」などがあり、それにより活動量が自然に増加する傾向があります。これはまさにロコモ予防につながります。
また、ロルフィングを受けると身体全体が1つに協調される(統合)ようになります。通常、運動習慣がない方が急に運動を始めると身体の一部分に負担がかかる身体の使い方をしてせっかく身体によいことをしようとしていたのに身体を痛めてしまうという可能性が低くありません。以前運動指導の仕事をしていた時にはやる気がある方ほどこの傾向がありました。慣れるまえにやりすぎてしまうなど。
それが身体が統合されると全身で負担を分配し、局所的に負担が集中しなくなります。
つまり、ロルフィングを受けると身体の使い方が上手くなるとも言えます。これがロルフィングはただのマッサージではなく「身体教育」だと言われるゆえんですね。
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