鎖骨の動きはシーソー

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37.【解剖】鎖骨の動きはシーソー

2013.7.12(金)

今回は鎖骨の動きについて説明したいと思います。

まずは上肢の構造についての確認です。

腕の付け根は骨格的には鎖骨と胸骨の関節である胸鎖関節(下図の緑のの部分)になり、この部分から腕は吊り下がっている構造をしています。

つまり、この胸鎖関節の機能を上手く引き出すことが肩・腕を楽に、そして優雅に使う為にものすごく重要になります。


胸鎖関節の動き

通常胸鎖関節について知っている方でもその動きは支点的に捉えています。つまり、「胸鎖関節の一点を中心として鎖骨が動く」というものです。

ただし、機能解剖学的にもう少し細かくみていくと実際には胸鎖関節は回転運動をしながらも、スライド(滑動)運動をしています


上への動き
腕を持ち上げる際(挙上)には胸鎖関節は上方に転がりながら、下方にスライドが起こります(下図参照。厳密には若干の縦軸の回旋と前方への移動も起こる)。

ものすごく細かいことですが、実際にこの片方が上がるともう一方が下がる2方向の動き「シーソーの動き」がわかると胸鎖関節のワークをするのに効果を発揮します。


前後の動き

肩を前方に出す際(前方牽引)には前方に転がりながら、スライドします。

肩を後方に動かす際(後方牽引)では後方に転がりながら、スライドします。



機能解剖学をワークに生かす

通常ボディワークでは腕の付け根は胸鎖関節であると説明し、胸鎖関節から腕を使うイメージをしたり、実際に軽くふれて腕を動かす、ということをよくします。

これだけでも腕の使い方が変わりますが、機能解剖学の知識を使うと更に身体の動きの質を高めることができます。

この胸鎖関節の動きがよくなると肩甲骨周辺の関節の動きも好影響を受けます。

関節の本来の動きを促してあげると途端にその部分の関節だけでなく関連した部位も動きやすくなるのはなんとも不思議な感覚。


身体を不必要に緊張させない為には「骨」の感覚が高まることが必要ですが、こうした本来の関節の動きができると「骨」への意識が自然と高まるのかもしれません。

逆に筋肉を固めてしまい筋肉への意識が強すぎると自然な関節の動きを妨げしまうことになる、とも言えます。

日常の取り組みとしてはこの「胸鎖関節のワーク」とロルフィングのムーブメントの1つである「エルボーナッジ」を組み合わせて行ってもらうと非常に肩こりなどの緊張解決に効果的だと思います

2013年8月3日(土)のワークショップではこの2つも行う予定ですのでご興味があればご参加ください。



参考文献
『からだの構造と機能Ⅰ』
『筋骨格系のキネシオロジー』
『カパンディ関節の生理学Ⅰ上肢』

2015年8月28日(金)
ムーブメント5シリーズを修正・加筆しました。

2015年4月13日(月)
●コラムに45.【身体】正しい【立ち方】を追加しました。

2015年4月12日(日)
●コラムに44.【身体】脱力と体軸を追加しました。

2014年1月31日(金)
ダンサーの為のロルフィングページを追加しました。

2014年1月25日(土)
●コラムに43.【解剖】肩甲骨と前鋸筋を追加しました。

2013年11月3日(日)
●コラムに42.【解剖】骨盤・仙腸関節の動きを追加しました。

2013年9月17日(火)
●おススメ本に13.『ホンダ イノベーションの神髄』を追加しました。

2013年9月16日(月)
●コラムに41.身体のゆがみ:O脚のメカニズムを追加しました。