身体を整え、歪みとの折り合いをつける【ロルフィングのたちばな】

痛みや不調」、「身体の歪み」、「力み」の原因は関節機能異常(分かりやすく言えば『関節のつまり』)だと考えています。

“関節のつまり”があることにより、ロルフィングでも重視している筋膜は固くなりますし、各筋肉も癒着をおこし、靭帯も柔軟性がなくなります。それらが複雑に重なり身体に症状としてあらわれます。

「ロルフィングのたちばな」の特徴の1つはこの“関節のつまり”をリリースしていき身体や動きを整えていくことです。

最近では【内臓】や【頭蓋】へのワークを重視するようになっています。。

関節機能異常【関節のつまり】

「ロルフィングのたちばな」で重視している関節は「仙腸関節」です。

仙腸関節とは骨盤を構成する仙骨と寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)をつなぐ関節です。

この関節は上半身と下半身を結びつけ体重を支えたり、地面からのショックを吸収するなど重要な働きをしています。ただ、日常的に負荷のかかる部位なので機能異常を起こしやすい部位とされています。また、身体の土台となる関節なので良くも悪くもその影響は全身に波及していきます。

関節運動学的には、この仙腸関節は1~2ミリ程度の遊び(余裕)がありますが、この遊びがなくなった状態が関節機能異常です。関節機能異常が起こると本来仙腸関節を含む骨盤は下図のような微細な動き(1度程度の動き)をしていますが適切に動かなくなります。

ここでイメージしてください。肘の関節が動かなくなったことを。日常生活に支障がでるのが容易く想像できますね。仙腸関節は目にもみえず、その動きも感じることは通常ありませんが、機能異常があるとある意味肘の関節以上に悪影響を与えます。

問題はその悪影響が全身の関節の歪みとして間接的にあらわれるのでやっかいなのです。

この仙腸関節をリリースしてから他の関節にアプローチしていると単独で行うよりもより反応がよくなります。全身への影響力が大きい関節の1つです。


痛みなど身体の不調の軽減を目的とはしない。

腰痛の85%は原因不明と言われています。よく言われる腰椎の椎間板ヘルニアについても実際に痛みやしびれの原因となり手術を必要としているのは数%に過ぎないようです。

実際に腰痛がある人と無い人の腰椎の画像をとって比較したところ、ヘルニアがあるのに全く痛みやしびれといった症状がない人、また反対に全くヘルニアが見られないのに腰痛やしびれがある人がいたという研究があります。その研究としては痛みとヘルニアとの相関関係はなかったとのことです。つまり、身体の変形と症状の多くはあまり関係がないということです。

ギックリ腰は筋肉の痙攣と言われ、身体のしびれは血行不良とする考え方があります。手技療法を受けて身体の痛みやしびれなどが軽減するというのはこの為だと言えるでしょう(もしヘルニアが原因だとしたら手技療法でどうにかすることは論理的にありえません)。

治療的な手技療法には様々な考え方がありますが、「ロルフィングのたちばな」では上記のように「関節機能異常」の考え方をしています。

この考えを取り入れてから痛みの軽減・解消するケースが多くなりました。この「関節機能異常」に「筋膜」の考え方を組み合わせると痛みの症状の軽減だけでなく、その後の痛みの予防効果が高まります。

「ロルフィングのたちばな」で目的とするのは「痛みの軽減・解消」ではありません。その先にある『負担をかけず痛みを予防できる身体』です。

身体の歪み

人間の身体は取り外すことはできません。「筋肉」「靭帯」「内臓」「筋膜」etc.と便宜的に解剖学の世界では分けていますが実際の身体はすべて繋がっています。

「ロルフィングのたちばな」では効果的に全身を整える方法として「関節」へのアプローチを重視しています。

関節機能異常が起こるとまずその関節周囲の組織が緊張します。そしてその緊張は全身の組織にも広がっていきます。

その緊張は筋肉だけでなく、靭帯などにも生じ関節への歪みにもつながり
ます。

そして、関節が歪むと当然身体の使い方にも影響を与えます。下図はある研究を簡潔に示したものですが、足首という一つの関節が骨盤までどのような影響を与えるのかがよくみてとれます。



その状態で長年すごしているとその歪みは身体に定着します。

「身体の歪み」で代表的なのは姿勢性のO脚があげられるでしょう。O脚には様々な要因はありますがその一例としては膝関節による下腿の変異があります。簡単にいえば下腿が膝に対してまっすぐではなく回旋している状態です。この構造的な下腿の回旋が解消されないかぎり内転筋などをいくらきたえても根本的な解決にはなりません。

このような膝の関節を調べてみると、正常な関節では他動的なソフトな力を加えると膝関節の左右の動き(関節の遊び)が起きますが、その本来あるはずの関節の遊びがなくなっています。

それを丁寧に関節にアプローチすると徐々に関節の遊びがでてきます。関節の遊びがでて関節機能障害が解消されると姿勢としての歪みをとる準備ができます。

他のロルフィングとの大きな違い

他のロルフィングとの大きな違いは

①脱力の教育
②肩甲骨、鎖骨、肋骨を使えるようにするムーブメント

の2点になります。

「ロルフィングのたちばな」では他のロルファーからロルフィングを受けられた方が肩甲骨を始め身体の使い方を学び為にムーブメントセッションを受けにこられますが、その中でまず「脱力の教育」により、重心が落ちた身体の安定感や力みの解消の効果に驚かれます。

「脱力の教育」では関節リリースのテクニックを用いて、重力に身体をゆだねる教育を行うもので、単なるリラクゼーションとは根本的に異なります

これは高度な身体の使い方の前提となるもので、関節機能障害を解消し、ご自身で力を抜く取組みを行ってもらえば誰でも1~2セッションで体感することができます。

ジャンルを問わずダンサーやアスリートはこの脱力の水準を高めなければどんなにテクニックを学んだとしても決して人を感動させるようなパフォーマンスは行えません。

ロルフィング10シリーズでは基礎的な肩甲骨、鎖骨、肋骨のムーブメントを、ムーブメント5シリーズでは脊柱や下肢、肩甲骨の応用的な使い方を指導させていただいています。

肩甲骨の動きを例に出すと、よく行われている筋肉をゆるめただけでは使えるようになるのはかなり難しいのです。骨格的に正しいムーブメントを行い、動きの教育をしていくことにより肩甲骨は勝手に使えるようになります。

使用する手技テクニック

関節リリース(2種類)

①関節運動学的リリース

関節モビライゼーション系のテクニックです。全身の関節を一つ一つ関節運動学に基づいて他動的に動かし、関節本来の動きを取り戻します。関節機能異常がある部位に対して本テクニックと関節神経学的リリースを用いると「痛み」や「動き」を改善させるのに効果的です。

②関節神経学的リリース

関節神経学にもとずいた生理的反応により触れている部分から遠く離れた組織にも影響を与え、カラダの感受性や反応性を高めます。

ソフトに触れているのに、軟部組織(筋膜、靭帯、筋肉など)が体感できるほどモティリティ反応が進みゆるんでいくので、中には「気」と勘違いされる方がおられますがこれは生理学的反応を利用しています。

現在「ロルフィングのたちばな」では主に使用するテクニックです。単独に使用したり、「筋膜リリース」と組み合わせて行うことにより更にソフトなアプローチで深層の筋膜をリリースできるようになってきています。


筋膜リリース(持続的な圧)

ロルフィングの基本的な手技です。
「拳」や「肘」、「指」などを使用して持続的に圧を加えて筋膜などの組織をリリース(癒着を取り除く)していきます。
手技の特性上、部位によっては多少の痛みを感じる場合があります。「圧」が強いからといって効果が高いわけではありませんので、その際はご指摘ください。
※最近ではかなりソフトなタッチになっています。

クラシックなロルフィングスタイルでは『ロルフィングをしている部屋の前を通ると絶叫が聞こえた』という逸話があるように大変強い圧を加えて痛みを伴うものでした。ただし、現在ではそこまで強い圧を加えなくとも効果的に行えることがわかってきたので強く圧をかけないロルファーが増えています。


モティリティ・タッチ

軽く触れるか触れないか程度の軽いタッチで「知覚」に働きかけます。
微細な刺激をカラダに与えると、耳が小さい音をよく聞き取ろうと聞き耳を立てるように、カラダもその微細な刺激をしっかり感じとろうとします。
その過程の中で、カラダ自身の反応で「筋膜」「筋肉」をリリースしていく手法です。カラダの知覚が開くとカラダの感受性が高まり、日常生活の中でのカラダの変化も促進させます。

こちらも「気」とよく誤解される方がおられますが「気」「エネルギー」は扱っておりません。ただし、関節リリースにおいて同じような反応がより早く効率的にでるので最近ではあまり使用しなくなっています。

モティリティ:不随意的な自発的微細動

内臓リリース

各臓器をソフトタッチでリリース(解放)していきます。内臓の制限が【痛み】や【姿勢】、【身体の力み】に繋がっているケースが多くあります。

頭蓋リリース

頭部は身体の司令塔です。頭蓋や顔面頭蓋をソフトなタッチでリリースしていくことによりカラダのバランスが大きく整います。また、顔の血液、リンパの流れの改善により「小顔」になる効果も期待されます。